要介護認定の結果が納得いかない時にとるべき手続き

要介護度 納得いかない

この記事の結論と要約
要介護認定の結果が不服で、再認定を受けたい場合の手続きをまとめました。再認定調査に臨む際には、調査結果と異なると思う客観性のある証拠を用意出来るようにしましょう。

先日受けた要介護度の認定結果が届いて、結果を見てみると要介護度が下がっている。

なんとくなく納得がいかず再認定は出来るのか、実際にするのであれあどういう手続きが必要なのか調べてこのページに辿り着いたのではないでしょうか。

私も介護家族として認定結果に腑に落ちない部分があり再認定の申請をした過去があります。

その経験を基に再認定調査の申込手続きについてまとめました。なお自治体により手続きが異なるところもあるので必ずお住まい市区町村でご確認ください。

まずは情報開示!!

要介護度の認定結果が記載された認定結果通知書がありますね。

この認定結果の通知書は、認定調査員がどのような項目に何点をつけたという部分が分かりません。結果だけ書かれています。

なので市区町村で認定調査の情報開示を請求しましょう。調査項目とその点数、特記事項が確認出来ます。

再認定調査の前に認定調査員の判断に疑問がある場合、その項目について意見を言えるようにしましょう。家族であれば本人に代わり情報開示が請求できます。

不服申し立てじゃないの?

認定結果通知書の下の方に

60日以内に不服申し立てをしてください。といった旨の記載がありますよね。これは要介護度の変更を求める手続きには関係がありません

どちらかというと認定調査員がしっかり仕事をしていない、市区町村が不当な取扱をしているときにする手続きです。行政の仕事をしっかりしてないじゃないか!法律通り手続きしてくれ!というような法的保護を求める場合の手続きです。

要介護度の結果は、感情論は抜きにして市区町村がしっかり仕事をしていないことと無関係です。なので再認定の調査を市町村の窓口で申請します。

要介護度認定の調査の基本

要介護度の決め方は主に次の2点です。

・調査員の聞き取りのよる評価&主治医の意見書(1次判定)
・介護認定審査会による判定(2次判定)

この2段階で構成されています。

調査員の聞き取り調査には明確な基準が設けられ、機械的にコンピューターで数値化できる仕組みになっています。

このコンピューターの結果を基に介護認定審査員が話し合って要介護度を決定します。主治医の意見書は実態と大きな差異がないか確認するために利用している印象を受けます。

このように書くと要介護度を変更するための対策なんてとれないと思いますが、そんなことありません。

具体的な対策方法

まず情報開示書類を担当するケアマネージャーに見せましょう

毎月面談をしているので、項目に関して違和感を感じれば言葉として説明できるはずです。その違和感が認定調査員が誤解をしていたと納得できる事実を再認定の時に伝えればいいのです。

要介護者の日頃の行動、家族や周囲の人間がどれほどサポートをしているのか伝えましょう。

その項目について評価の視点が変われば、全体的に調査する観点も変わるはずです。

聞き取り調査は原則は要介護者本人に聞き取ります。本人の意見や雰囲気を調査員は重視します。であれば、要介護者のプライド的な部分が邪魔して1人で出来ないものも1人で出来ると発言していることもありえます。

1人で出来るのことが事実でれば問題ありません。しかし、家族やケアマネさんから見て1人で出来ないと思うのであれば再認定調査の際には1人で出来ないと思う客観性のある証明や証拠を見せましょう。

証拠の提示に関しては、再調査の前に要介護者にしっかり伝えておきましょう。

情報開示に基づいて再調査に臨むことは何も悪いことではないので安心して下さい。

要介護度は高い方がいい?

多くの人が要介護度を上げたくて、このページをご覧になっていると思います。

しかし要介護度が高ければ高いほど良いのかと言えば必ずしもそうでもありません

なぜなら要介護度が高くなると、一回あたりの自己負担額が高くなるサービスがあるからです。

そのサービスしか利用しないのであれば、要介護度の区分が上がる前と比べると自己負担額は高くなります

例えばデイサービスや通所リハビリなどの施設系のサービスしか利用しない人が該当します。

介護保険が利用できる上限が増えるメリットに目がいきがちですが、去年とほとんど同じ通所系サービスのみを利用するのであればデメリットになることも。

介護認定審査会は利用者の自己負担額は考慮しないの?

要介護度のせいで意に反して利用者の自己負担額が高くなるのであれば社会福祉の精神に反しますよね。

介護認定審査会は利用者の自己負担額が増えるという点は考慮するのでしょうか。

答えは考慮しません。

あくまでも要介護度認定は要介護者にどれくらい介護する時間が必要なのかという目線でしか判断しません。

つまり認定調査員に自己負担額が高くなるから要介護度の変更は止めてほしいと伝えても原則効果ありません。

まとめ

アイコン-チェック・納得がいかない場合、まず市区町村に情報開示請求
・ケアマネさんに相談して実態と調査の結果の差異を確認
・なるべく具体的なエピソードや証拠を提示できるようにして再認定調査に臨む
・要介護度が高い方が適切だとは限らない。利用サービスと見比べる

いかがでしょうか。

要介護度認定人に納得出来なければ、まずは市区町村に情報開示の請求をしましょう。結果通知が届いてからなるべく早く請求してください。

その情報開示の結果通知書をケアマネージャーにそ見せて相談します。特に調査と実際が一致していないと思う部分を証明出来るようにしましょう。

聞き取り調査は要介護者本人の意見や雰囲気を重視します。実態とは異なることを発言することもあるでしょう。

なるべくなら1人で出来るって言いたい人やなんにも出来ないと言う人もいるかもしれません。

再認定調査の前には要介護者との話し合いが必要です。介護者とケアマネさんの思いもつたえましょう。

注意点として要介護度の再認定が認められた場合効果は申請時から遡って有効とされます。再認定された日以降ではないです。

例えば、要介護度4と認定されたが要介護度3に再認定されたら元々要介護度3だったと一年間扱われます。要介護度3の上限以上の単位を利用すると、その上乗せ分は全額自己負担になる可能性があります

専門的なことなのでケアマネージャーに必ず再認定調査の前に相談てください。

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